「蕨市に、火葬場はあるのだろうか」「もし無いのなら、どこで火葬をお願いすればよいのだろう」
大切なご家族を見送るとき、あるいは万一に備えて調べはじめたとき、ふとこうした疑問を抱く方は少なくありません。
火葬場は、ふだんの暮らしのなかで意識する機会がほとんどない場所ですから、ご存じなくても当然のことです。
はじめに、いちばん気がかりな点からお答えします。蕨市内には、公営の火葬場はありません。
けれども、どうかご安心ください。蕨市にお住まいの方は、古くからとなり合う戸田市や川口市などの火葬場を利用してきました。
市内に火葬場がないために困る、ということがないよう、大切な方をお見送りするための道すじは、地域のなかできちんと整えられています。
この記事では、蕨市に火葬場がない理由から、実際に利用できる火葬場と費用、そして「どこを選べばよいのか」という考え方まで、順を追って丁寧にご説明します。
なぜ蕨市には火葬場がないのか

蕨市は面積が約5.1平方キロメートルと、日本の市のなかでもっとも小さく、人口密度は全国でも有数の高さです。
新たに火葬場を設けるだけの用地を市内に確保することが難しく、古くから近隣自治体の施設を利用する形が定着してきました。
とはいえ、これは蕨市民にとって不便な話ばかりではありません。蕨市の葬儀は、もともと近隣の火葬場を使うことを前提に組み立てられています。のちほどご紹介する「市民葬制度」もそのひとつで、複数の火葬場と式場の組み合わせを選べる柔軟さがあります。
大切なのは、選べる火葬場と、その費用のしくみを、あらかじめ知っておくことです。
蕨市民が利用できる主な火葬場4つ

蕨市の方がよく利用されるのは、次の施設です。いずれも市外にありますが、車で無理なく向かえる距離にあります。
まず、もっとも多く利用されているのが、東京都板橋区舟渡にある戸田葬祭場です。「戸田」の名を冠していますが、荒川をはさんだ板橋区側に位置するものの、蕨市からは近い立地です。
葬儀式場を併設しているため、お通夜から告別式、火葬までを一か所で行える点が大きな特徴です。
のちほどご説明する蕨市の市民葬制度も、この戸田葬祭場での火葬を前提としています。
次に、埼玉県川口市新井宿にある川口市めぐりの森です。2018年に開設された比較的新しい公営施設で、こちらは火葬専用です。お通夜や告別式は近隣の式場で行い、火葬の際にこの施設へ移動します。蕨市民が利用する場合は、料金や予約の面で気をつけたい点がありますので、後ほど詳しくお伝えします。
このほか、埼玉県草加市の民営火葬場である谷塚斎場も選択肢のひとつです。また、さいたま市方面にお住まいのご親族が多い場合には、式場を併設した浦和斎場や、近隣の葬儀式場と組み合わせて利用できる大宮聖苑が候補になることもあります。
| 火葬場 | 所在地 | 蕨市からの距離(目安) | 大人の火葬料金 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 戸田葬祭場 | 東京都板橋区舟渡 | 車で約10〜15分 | 市民葬の火葬代 72,000円(非課税)/一般 80,000円〜 | 式場併設。市民葬の指定火葬場 |
| 川口市めぐりの森 | 埼玉県川口市新井宿 | 車で約20〜25分 | 市内 30,000円/市外 100,000円 | 公営・火葬専用 |
| 谷塚斎場 | 埼玉県草加市 | 車で約15〜20分 | 大人 74,000円〜 | 民営・式場併設 |
| 浦和斎場・大宮聖苑 | さいたま市 | 車で約30分〜 | 市外居住者(12歳以上)56,000円 | さいたま方面にご親族が多い場合の選択肢 |
火葬料金は「火葬場」と「制度」で変わる

火葬にかかる費用は、①どの火葬場を使うか、②蕨市の市民葬制度を利用するかどうか、この二つで大きく変わります。少しわかりにくいところですので、施設ごとに見ていきましょう。
川口市めぐりの森の場合
めぐりの森は川口市が運営する公営施設で、火葬料金が公表されています。大人(12歳以上)の火葬料金は、川口市民が30,000円、市外の方は100,000円です。
蕨市にお住まいの方は、原則として市外料金となります。
ただし、例外があります。市民料金が適用されるのは「故人様、または申請される方(喪主様)が川口市内にお住まいの場合」です。
したがって、蕨市にお住まいの故人様であっても、喪主様が川口市民であれば市民料金で利用できることがあります。ご家族の住所地もあわせて確認しておくとよいでしょう。
また、市外の方の予約は、空きがある場合に前々日の17時から受け付けるなど、川口市民が優先されるしくみです。
友引の日と、1月1日から3日は休場となりますので、日程には余裕をみておくと安心です。
戸田葬祭場の場合
戸田葬祭場は式場を併設した民営の総合斎場で、料金には一般料金と、協定を結んだ自治体の住民向けの料金(市民葬料金)の二種類があります。
蕨市の市民葬制度を利用する場合、火葬代(最上等)は72,000円(非課税)と定められています。
市民葬を利用しない場合は、施設所定の料金(大人:80,000円〜)となります。なお市民葬では、この火葬代に祭壇や霊きゅう車などが組み合わさって施主のご負担額が決まります(詳しくは後述します)。
谷塚斎場の場合
谷塚斎場は草加市にある民営の総合斎場で、葬儀式場と火葬場を併設しています。火葬料金は大人74,000円(最上等)〜で、設備のより充実した特別殯館(とくべつひんかん)・特別室を利用する場合は、費用も高くなります。
このように、火葬料そのものにも幅があります。ただ、蕨市の葬儀で費用総額を大きく左右するのは、実はもう一つの要素です。
火葬料だけで選ばない|搬送費という盲点

蕨市の葬儀で費用と当日のご負担を大きく左右するのは、火葬料そのものよりも、「式場と火葬場をどう組み合わせるか」です。
蕨市は市内に火葬場がないぶん、故人様を火葬場まで搬送する場面が必ず生じます。搬送費は一般に、基本料金へ距離に応じた加算を重ねて計算され、深夜や早朝は割増になることもあります。
つまり、ご安置する場所から火葬場までの距離が、そのまま総額に響いてくるのです。
こうした事情から、蕨市の葬儀では、大きく二つの組み立て方が考えられます。
一つめは、戸田葬祭場のように式場を併設した施設で、お通夜から火葬まで一か所で行う方法です。
火葬場への移動がないぶん、参列者を運ぶマイクロバスやハイヤーの手配費を抑えられ、ご高齢の参列者が多い場合にも、負担が少なくてすみます。
二つめは、中央福祉葬祭 小さな蕨会館のような市内の式場でお式を行い、そのあと火葬場へ向かう方法です。 住み慣れた地域から送り出せ、ご近所の方も参列しやすいという良さがあります。
ただし、出棺後に移動が生じますので、バスの台数分の費用と、移動にかかる時間を見込んでおく必要があります。
どちらがふさわしいかは、参列される方の人数やご年齢、地域とのつながりによって変わります。中央福祉葬祭では、両方の組み立て方の総額を並べてお示しできますので、比べたうえでお選びいただけます。
お見積もりを取る際は、対象の葬儀プランに「どこからどこまでの搬送が、何回、いくら含まれているのか」を確かめておくと、後から思わぬ追加費用が生じるのを防げます。
蕨市の市民葬制度と火葬場の関係

蕨市には、祭壇・火葬・霊きゅう車にかかる費用の一部を市が負担する市民葬制度があります。
故人様を手厚くお見送りしながら、費用を抑えて葬儀を行えるようにする制度で、火葬は戸田葬祭場で行うことが前提です。(※以下は、令和7年〈2025年〉4月改訂の内容にもとづきます。)
市民葬を利用できる方
市民葬は、次のいずれかにあてはまる場合に利用できます。
- 故人様が蕨市民の場合:故人様が蕨市に住所を有し住民基本台帳に記録されており、葬儀を蕨市・川口市・戸田市・板橋区内(板橋区では戸田葬祭場のみ)で行うとき
- 喪主様が蕨市民の場合:葬儀を行う方が蕨市に住所を有し住民基本台帳に記録されており、葬儀を蕨市内で行うとき
費用のしくみと施主のご負担額
市民葬には、祭壇・火葬・霊きゅう車の費用が含まれます。祭壇の大きさなどによって「仕様1」と「仕様2」の二つがあり、選ぶ仕様によって市の負担額と施主のご負担額が変わります。
| 項目 | 仕様1 | 仕様2 |
|---|---|---|
| 祭壇 | 135,000円 | 50,000円 |
| 火葬代(最上等・非課税) | 72,000円 | 72,000円 |
| 霊きゅう車(普通) | 17,473円 | 17,473円 |
| 容器代(骨つぼ・骨箱など) | 無料 | 無料 |
| 市の負担額 | 63,000円 | 100,000円 |
| 施主のご負担額の目安(消費税10%時) | 176,720円 | 46,220円 |
施主のご負担額は、祭壇と霊きゅう車に消費税を加えた経費から、市の負担額を差し引いて算出されます。
仕様1は祭壇が大きく、種類も選べるぶんご負担が大きくなります。仕様2は祭壇の規模を抑えたシンプルな内容で、そのぶん市の補助が手厚く、ご負担がもっとも軽くなります。祭壇の付属品や木棺、鯨幕(くじらまく)など、一般の葬儀に必要なものは、いずれの仕様にも含まれています。
市民葬に「含まれない費用」にご注意ください
一方で、次のものは市民葬の料金には含まれません。別途、費用の準備が必要です。
- 写真・額縁、ドライアイス、会葬礼状などの印刷物、盛菓子
- 火葬場までの移動手段(マイクロバスなど)や休憩室使用料
- お布施やお心付け など
「安く見える金額」だけで判断せず、これらを含めた総額で見積もることが、後悔しないためのいちばんの近道です。
費用がさらに軽減される場合
- 市町村民税が非課税の世帯:故人様の世帯、および葬儀を行う方の世帯の全員が市町村民税非課税の場合は、市がさらに5万円を負担します(別途申請が必要です)。
- 5歳以下の乳幼児:葬儀の料金が2割引になります(ただし、霊きゅう車は割引対象外です)。
- 神式・キリスト教など、仏式以外の葬儀も、同程度の仕様で行えます。
市民葬専用の式場も使えます
仕様1を利用する方は、市が指定する市民葬祭式場を、通夜・告別式の2日間、150,000円以内(別途消費税がかかります。市民葬料金は含みません)で利用できます。
三学院極楽殿(蕨市北町)と宝樹院会館(蕨市中央)の2か所があり、僧侶やご遺族様の控え室として和室などもあわせて使えます。
「どの火葬場を使うか」という問いは、この「市民葬を利用するかどうか」という問いと、切り離しては考えられません。
市民葬の申し込みは、蕨市が定める市民葬委託指定店へ直接ご連絡いただくのが通常の流れです(お申し込みの際は「市民葬」とお伝えください)。
利用には事前の申請と一定の条件がありますので、適用の可否や含まれない費用の詳細は、市民葬委託指定店にお問い合わせください。
なお、市民葬は葬儀の費用負担を抑えられる制度ですが、仕様や含まれない費用があらかじめ決まっています。
ご家族のご希望によっては、市民葬以外の組み立て方のほうが、結果としてご負担が軽く、ご納得のいくお見送りになることもあります。
中央福祉葬祭では、市民葬を利用する場合としない場合を含め、火葬場や式場の組み合わせごとに葬儀全体の総額を並べてご説明しています。
「わが家の場合はどうなるのか」を具体的に知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。制度そのものの詳しい解説は、別記事「蕨市の市民葬」でもご紹介しています。
火葬当日の、おおよその流れ

身近な方のご葬儀を初めて経験される方のために、市内の式場でお式を行う場合を例に、当日の流れをご紹介します。
- 式場で告別式を行い、出棺して火葬場へ向かいます。
- 火葬場に到着し、炉の前で最後のお別れをします。
- ご火葬のあいだ(およそ1時間〜1時間半)、待合室でお待ちいただきます。
- お骨上げ(ご遺骨を骨壺に納める「収骨」)を行います。
- 埋葬(火葬)許可証を受け取り、精進落としの会場へ移動、または解散となります。
蕨市の葬儀では、この移動の段取り(出棺の時刻をどう逆算するか、バスは何台必要か、ご高齢の方にどう配慮するか)が、当日に落ち着いてお見送りできるかどうかを大きく左右します。地域の火葬場の事情に通じた葬儀社にお任せいただくと安心です。
蕨市の火葬場に関するよくあるご質問

蕨市の火葬場について、多くの方から寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
蕨市民は、結局どの火葬場を選べばよいですか?
迷われたときは、戸田葬祭場を軸にお考えになるのが現実的です。蕨市から近く、市民葬制度の指定施設でもあり、式場を併設しているため移動のご負担も抑えられます。そのうえで、ご親族のお住まいやご予算に応じて、ほかの施設と比べていただくとよいでしょう。
火葬料は、葬儀プランに含まれていますか?
プランによって異なります。蕨市では火葬料が必ず市外の施設の料金になりますので、「プラン料金に火葬料が含まれているか」は、お見積もりで必ず確認したい点です。中央福祉葬祭では、火葬料を含めた総額でお見積もりをご提示することも可能です。
友引の日でも火葬はできますか?
施設によって、お休みの日が異なります。川口市めぐりの森は、友引の日と1月1日から3日が休場です。友引明けはどの施設も混み合いやすいため、日程には余裕をみておくと安心です。
直葬(火葬式)でも、同じ火葬場を使いますか?
はい、同じ施設を利用します。直葬は、お通夜や告別式を行わないぶん、ご安置している場所から火葬場へ直接向かう流れになります。蕨市の直葬の費用相場は13万円〜20万円ほどで、内訳は別記事「【蕨市の直葬】知っておきたい費用相場と葬儀の流れを徹底解説」でご説明しています。
病院や自宅から火葬場まで搬送してもらえますか?
はい。ご逝去のあとは、病院・介護施設・ご自宅などから、式場や火葬場まで、葬儀社が寝台車・霊きゅう車で搬送いたします。中央福祉葬祭は24時間、お迎えに対応しておりますので、深夜・早朝でも、まずはお電話ください。
火葬場の空き状況は、自分で確認できますか?
火葬場の予約は葬儀社が行いますので、依頼先の葬儀社におたずねいただくのが確実です。中央福祉葬祭では、お電話をいただいた時点で、各施設の直近の状況をふまえた現実的な日程をご提案しています。
まとめ|蕨市の火葬場選びで、迷わず送り出すために
蕨市内に火葬場はありませんが、戸田葬祭場・川口市めぐりの森・谷塚斎場といった近隣の施設を利用する道すじは、昔からきちんと整っています。
市民葬制度を利用すれば、祭壇・火葬・霊きゅう車を含めた施主のご負担は、仕様2で46,220円から(消費税10%時。ただし会葬礼状やドライアイスなどは別途)と定められています。
火葬場は、料金の安さだけでなく、式場からの距離や搬送費、当日のご負担まで含めて選ぶことが、後悔を防ぐいちばんの近道です。
とはいえ、どの施設をどう組み合わせるのが最善かは、ご家族の状況によって変わります。ご不安なことがあれば、どうぞお一人で抱え込まず、蕨市の葬儀に詳しい中央福祉葬祭にご相談ください。
中央福祉葬祭では、ご葬儀に関する疑問や不安を解消いただけるよう、LINE公式アカウントも開設しております。友だち登録するだけで気軽にご相談いただけますので、ぜひご利用ください。
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