「蕨市の市民葬を使うと、実際にいくら払えばよいのだろう」。答えは、選ぶ仕様によって大きく変わります。
蕨市公式の参考額では、仕様1の施主(葬儀の費用を負担する方)負担は176,720円、仕様2では46,220円。同じ市民葬でも、負担額に約13万円の差があります。
この記事では、蕨市北町の「小さな蕨会館」を運営する中央福祉葬祭が、蕨市の市民葬の仕様別料金と内訳、利用条件、そして「別途かかる費用」まで、蕨市の公式情報に基づいて解説します。
仕様1と仕様2|料金と内容の違い

まず、料金の全体像から確認しましょう。蕨市公式が掲載している仕様別の料金表です。
| 項目 | 仕様1 | 仕様2 |
|---|---|---|
| 想定する形式 | 式場での通夜・告別式を行う葬儀 | 式を簡素化した形式 |
| 祭壇 | 135,000円(5段・4段/種類を選択可) | 50,000円(3段祭壇) |
| 火葬代(最上等) | 72,000円(非課税) | 72,000円(非課税) |
| 容器代 | 無料 | 無料 |
| 霊きゅう車(普通) | 17,473円 | 17,473円 |
| 市の負担額 | 63,000円 | 100,000円 |
| 施主負担額(参考・消費税10%) | 176,720円 | 46,220円 |
金額は、消費税を含まない本体価格です。火葬代には消費税がかかりません。施主負担額は、消費税を含めた経費から市の負担額を差し引いた額になります。
差を生んでいるのは祭壇と市の負担額
両者の違いは、祭壇が135,000円か50,000円か、そして市の負担額が63,000円か100,000円かの2点です。
火葬代・容器代・霊きゅう車は、どちらの仕様でも同額です。つまり祭壇の差85,000円(消費税込みでは93,500円)に加えて、市の負担が37,000円多くなっています。この2つが重なって、130,500円(約13万円)の差が生まれています。
どちらを選ぶべきか
仕様1は、式場で通夜・告別式を行いたいご家庭向けです。祭壇の種類を選べ、後述の市民葬祭式場も利用できます。
仕様2は、儀式を最小限にして負担を抑えたいご家庭向けです。市の負担が100,000円と手厚く、施主負担は5万円を切ります。「身内だけで静かに送りたい」「経済的な負担を最優先で抑えたい」という場合は、仕様2が有力な選択肢になるでしょう。
そのほか料金に関する取り決め
- 祭壇の付属品、木棺、内装具および鯨幕(式場に張る白黒の幕)、その他一般葬儀に必要なものは含まれる
- 火葬は戸田葬祭場を使用し、骨がめ・記名料・骨箱・覆・風呂敷が附属する
- 5歳以下の乳幼児の葬儀は料金の2割引(ただし霊きゅう車は割引なし)
- 神式・キリスト教式など、その他の方式も同程度の仕様で行える
蕨市の市民葬とは

蕨市の市民葬は、市が葬儀費用の一部を負担する制度です。市は次のように目的を説明しています。
| 「亡くなられた方に礼をつくし、経費をかけずに葬儀行うことを目的とした制度で、祭壇・火葬・霊柩車の費用の一部を市が負担します。」出典:蕨市 市民葬 |
制度の対象となる基本部分の内容と価格が定まっているため、費用の見通しを立てやすいことが特長です。
一方で、含まれない費目も明確に決まっています。「制度でカバーされる範囲」と「自己負担で追加する範囲」を分けて理解することが、この制度を使ううえで大切になります。
利用条件|対象となる方と葬儀場所

蕨市の市民葬は、次のいずれかに当てはまる場合に利用できます。
- 亡くなられた方が蕨市に住所を有し(住民基本台帳に記録)、葬儀を蕨市・川口市・戸田市内、または板橋区内(板橋区は戸田葬祭場のみ)で行う場合
- 葬儀を行う方(喪主)が蕨市に住所を有し、葬儀を蕨市内で行う場合
蕨市に火葬場がないという事情を踏まえ、葬儀場所の条件が近隣市まで広く設定されているのが特徴です。市民葬の火葬は、戸田葬祭場の使用が前提となっています。
市民葬祭式場は仕様1のみ利用できる
仕様1では、市民葬祭式場として三学院極楽殿・宝樹院会館を利用できます。通夜と告別式の2日間を150,000円以内で使用できる仕組みです。式場費用は市民葬の料金に含まれず、別途消費税もかかります。
| 市民葬祭式場 | 使用料 |
|---|---|
| 三学院極楽殿 | 150,000円 |
| 宝樹院会館 | 130,000円 |
お清め等の取り扱いは式場により異なります。利用を希望する場合は、市民葬委託指定店にご相談ください。
別途かかる費用|含まれないもの一覧

市民葬の料金に含まれないのは、次の費目です。
| 含まれない費目 | 補足 |
|---|---|
| 写真・額縁 | 遺影写真の準備と額装 |
| ドライアイス | 安置日数分が必要になる |
| 印刷物 | 会葬礼状など |
| 盛菓子 | 供物として用意する場合 |
| 火葬場までの自動車・休憩料 | マイクロバス等の手配 |
| お布施・心付け | 寺院・スタッフへの謝礼 |
| 式場使用料 | 仕様1で式場を使う場合 |
| 飲食接待費・返礼品 | 通夜振る舞い・香典返しなど |
つまり実際の総額は、「施主負担額+上記の追加費目」です。
特に注意したいのがドライアイスです。安置日数分が必ず必要になるため、見積もり時に日数の想定を確認しておきましょう。火葬場の予約状況によって安置が延びれば、そのぶん加算されます。
以下の記事では蕨市民が使える火葬場の種類と料金の比較について、詳しく解説しています。
蕨市に火葬場はある?市民が使える近隣の火葬場4つと料金・選び方を解説
住民税非課税世帯への追加支援

亡くなられた方の世帯および葬儀を行う方の世帯全員が住民税非課税の場合、市が50,000円を負担する制度があります。
仕様2を利用する場合、施主負担46,220円に対してこの50,000円が充てられる計算になります。条件に該当する可能性がある方は、必ず確認しておきたい制度です。
申請書類や必要書類については、蕨市の健康福祉部福祉総務課へお問い合わせください。当社の打ち合わせ時にお申し出いただければ、制度のご案内もいたします。
申込みの流れ

| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1.指定店へ連絡 | 市民葬委託指定店に直接連絡し、最初に「市民葬を利用したい」と伝える |
| 2.仕様の選択 | 仕様1・2の選択、式場(仕様1)・日程の決定、追加費目を含む総額見積もりの確認 |
| 3.葬儀の実施 | 仕様に沿って執り行う。火葬は戸田葬祭場 |
| 4.精算 | 施主負担額と追加費目を支払う |
ポイントは、最初の連絡時に「市民葬」と申し付けることです。一般プランで話が進んだ後からの切り替えは、段取りの組み直しが必要になります。
市民葬委託指定店は市公式に掲載されている
市民葬を扱えるのは、蕨市に登録された市民葬委託指定店のみです。2026年8月時点では、伊勢長・アルファクラブ武蔵野(武蔵野さがみ典礼)・大森仏具店蕨川口葬祭・株式会社セレモニーの4社が登録されています。
最新の一覧と連絡先は、蕨市公式サイトの市民葬のページでご確認ください。
併せて使える制度|葬祭費50,000円

故人様が蕨市の国民健康保険または後期高齢者医療制度の加入者だった場合、葬儀を行った方に葬祭費50,000円が支給されます。
| 「葬儀を行った日の翌日から2年を経過すると、時効により申請できなくなります。」出典:蕨市 葬祭費(国民健康保険) |
窓口は蕨市役所の医療保険課医療費給付係です。市民葬の利用と葬祭費の受給は別制度のため、併せて活用できます。
仕様2で試算するとどうなるか
仕様2を利用し、葬祭費を申請した場合の計算例です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 市民葬 仕様2の施主負担額 | 46,220円 |
| 葬祭費の支給(申請後) | △50,000円 |
| 差引 | 実質的に基本部分の負担はなくなる計算 |
ただし葬祭費は、葬儀後に申請して振り込まれます。葬儀の時点では施主負担額を支払う必要があります。また前述のとおり、ドライアイスや写真などの追加費目は別途かかる点にご注意ください。
なお、故人様が社会保険の被保険者だった場合は、健康保険組合などの埋葬料が対象になります。
蕨市の市民葬制度についてよくあるご質問

蕨市の市民葬について、ご利用を検討されているご遺族様からよくいただくご質問をまとめました。
仕様2の46,220円だけで、葬儀は終わりますか?
仕様2の46,220円だけで葬儀が終わるわけではありません。これは祭壇・火葬・霊きゅう車の基本部分に対する施主負担額です。実際にはドライアイス・写真・搬送車両などの追加費目が必要で、総額は内容により変わります。
市民葬の仕様2と、一般の直葬プランはどう違いますか?
仕様2は祭壇・霊きゅう車を含む定型の形式です。一般の直葬プランは内容を柔軟に組めます。どちらが安いかは一概に言えないため、ご希望の見送り方を伺ったうえで比較するのが確実です。
以下の記事では蕨市の直葬(火葬式)の費用相場と追加料金について、詳しく解説しています。
川口市めぐりの森で火葬したい場合も、市民葬を使えますか?
蕨市の市民葬は、戸田葬祭場での火葬が前提です。川口市めぐりの森を利用したい場合は市民葬の対象外となり、一般プラン(市外料金での火葬)でのご案内になります。
生活保護を受けている場合は、どうなりますか?
生活保護受給中の方は、葬祭扶助による福祉葬(自己負担なし)が優先的な選択肢です。ケースワーカーへご相談ください。
市民葬で、家族葬のような形にできますか?
仕様1なら家族葬に近い形にもできます。式場を使い、参列者を近親者に絞れば、家族葬に近い形になります。ただし祭壇等は仕様で定型のため、お花や演出にこだわりたい場合は家族葬プランとの比較をおすすめします。
以下の記事では蕨市の家族葬の費用相場と内訳について、詳しく解説しています。
蕨市の葬儀のご相談は中央福祉葬祭へ

市民葬は、基本部分の費用を抑えられる制度です。ただし含まれない費目を把握してこそ、実際の総額が見えてきます。
中央福祉葬祭は、蕨市北町の「小さな蕨会館」を運営する地域密着の葬儀社です。市民葬制度のご説明から、当社の一般プランでのご提案まで、蕨市の事情に合わせた見送りをお手伝いしています。
「市民葬と一般プラン、どちらが合っているか分からない」というご相談も歓迎です。内容と総額を並べてご説明しますので、比較の材料にしてください。ご相談・お見積りは無料です。24時間365日、お電話にて承ります。
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